地域の誰もが安心して暮らせる豊かな社会の実現を
ヘルスプロモーションという言葉があります。WHO世界保健機関が1986年にオタワ憲章にて提唱した考え方です。人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善することができるようにするプロセスと定義されています。「健康」は豊かで幸せな生活を送るための重要な各個人の資源です。
私たち北毛保健生活協同組合はヘルスプロモーションという言葉が生まれる前から、社会に働きかけ、地域の誰もがより一層健康に暮らせる社会の実現に取り組んできました。地域住民が自主的に健康や生活に関する学習を行い、健康状態を維持・改善する活動を組織し、各専門家(生協職員)がそれら取り組みを支援するという生協の組合員活動です。
オタワ憲章では“健康にとっての前提条件”の中に平和・住居・教育・所得・食糧などが含まれており、前提条件を達成するためには社会・政治的状況や個人の労働環境などのライフスタイルが密接に関係していることが伺えます。私たちは健康づくり―そして明るいまちづくりのための組合員活動を中心とした事業を行うことで、地域の誰もが安心して暮らせる豊かな社会の実現を目指します。
「班会」活動
社会への参加で地域のきずなを深め、自らの健康もコントロール
健康を維持したい、という思いがあっても運動や体操を一人で続けるのは難しいものです。そんな時に気軽に話せる、一緒にできる仲間がいれば楽しく続けられます。
班会はご近所の組合員さん同士が集まり、楽しく気軽に健康の維持増進が図れます。班会に参加することでお住まいの地域を中心に新しい人間関係をつくり、健康づくりの仲間を広げていくこともできます。班会は医療福祉生協の安心ネットワークの結び目です。
健康チェック
地域の組合員さんの皆さんが自ら健康についての意識を高め、コントロールできることを目指しています。血圧や体組成のチェックで生活習慣の見直しのきっかけ作りになっています。
脳いきいき班会・シナプソロジー班会
認知症予防のための班会です。専門家に頼らず、組合員さん達自ら取り組むことができる内容を目指しています。脳の動きを活発化するためのゲームなどを通じてみんなで協力し合って元気になり、認知症を予防しましょう。
笑いケア班会
笑いケア班会が開催されると、お部屋からは「ワッハハハ」と大きな笑い声が聞こえます。体操として笑う、一見すると不思議な感じですが笑うことで血流が良くなりストレスホルモンが減り、健康につながっていきます。最初は無理して笑っていても、最後は自然に本気で笑うことができるようになる、気軽でも奥の深い班会です。
ウォーキング班会
あおば薬局班会
他にもさまざまな班会が開催されています。
興味のある方は是非一度ご参加ください。
北毛保健生活協同組合 組織部
TEL:0279-24-2141
健康チャレンジ
日常の生活の中で実践する健康づくりの取り組みとして、「群馬まるごと健康チャレンジ」を実施しています。
すこしお生活
全国の医療福祉生協が取り組む「地域まるごと健康づくり」の中心となるテーマの一つで、食生活の見直しから健康づくりを推進しています。
「少しの塩分」で「すこやかな生活」を目指し、美味しくて塩分控えめなお料理レシピを組合員の皆さんと考えています。食事は毎日のことです。美味しく、でも塩分は控えめ。今とこれからの毎日を健やかに過ごすために、「すこしお生活」に取り組みます。
人と地域を結ぶ
班や支部といった単位、さらには地域の枠を超えて組合員さんが集い、様々な行事が活発に開催されています。各支部、または支部合同でさまざまな企画や旅行を計画し実施しています。地域を超えた交流も盛んです。生協“山の会”の登山・山歩きを通じた交流や毎年開催されるグラウンドゴルフ大会、他団体と共同の協同まつりなどがあります。人と人、そして人と地域の橋渡しをすることも組合員活動の大きな目的です。
知ること 考えること
私たち医療福祉生協は組合員の皆さまが日々のくらしの中で感じる疑問や社会的な問題、組合員活動の勘所「まちづくり」などにフォーカスを当て、生協の職員や有識者を講師に講義を行っています。くらしの学校、春の学習会、支部単位の学習会、などで組合員の「知る」「考える」の機会を増やせるように取り組んでいます。
くらしを支え合う
北毛保健生協 組合員の皆様が中心となって、NPO法人「北毛ささえあいの会」が組織されています。高齢者の方達を中心として日々の暮らしの中での困りごとを援助し、安心してこの地域で暮らせるお手伝いをしています。
医療福祉生協の理念「健康をつくる 平和をつくる いのち輝く社会をつくる」のもと、未来に向けた取り組みとして平和活動等を行っています。健康で豊かな未来を支えるために、そして未来の子どもたちや環境のために、私たちは取り組みます。
核兵器・原発のない世界を目指して
毎年開催される原水禁世界大会に組合員代表が参加しています。2015年度はニューヨークで開催されたNPT(核不拡散条約)再検討会議・代表団への参加を行うなど、平和の祈りを届け、共有する活動を行っています。
また、福島県復興のための支援活動を継続して行っています。現地 福島第一原発周辺の様子を「知ること」「伝えること」の重要性から、福島県視察などを企画・実施しています。
こども班会
これからの未来を創るこどもたち。彼らが主人公の班会です。当初、地域のお母さんたちの子育て不安の解消を目的として始まった班会は回を重ねるごとに参加者は増えました。普段の生活では接することない組合員との交流の場や遊びの場をつくっています。こどもにとっては全てが遊び場=学びの場です。こどもたちが生協組合員活動の中で“地域”や“助け合い”、“いのちを守る大切さ”という視点を深めるきっかけになれるように取り組んでいます。
生協(協同組合)をより大きく
日本のみならず世界各国に協同組合は存在します。活動内容や目的は評価され、国連は2012年を国際協同組合年(IYC=International Year of Co-operatives)としました。この決議では、協同組合を「人々の経済社会開発への最大限の参加を促している」「持続可能な開発、貧困の根絶、都市・農村におけるさまざまな経済部門の生計に貢献できる事業体・社会的企業」と高く評価しています。私たちは同じ協同組合の仲間として、他団体、地域団体と強固に連携し、よりよい地域の発展のために組合員と貢献していきます。